高岡御車山(みくるまやま)をモチーフに、高岡市の伝統工芸の技術を駆使して作り上げた「平成の御車山」が30日、高岡御車山会館で初披露された。来場者は本物の山車(やま)のように絢爛(けんらん)豪華な姿に感動し、「ものづくりのまち高岡」の新たなシンボル誕生を祝った
伝統技術の継承を目的に市が企画し、職人集団の高岡地域文化財等修理協会(大澤光民会長)が制作を担当した。2013年から約2億8千万円をかけ完成させた。制作費のうち約8千万円は市民らの寄付金で賄った。
本物とほぼ同じ大きさで、高さ約7・8メートル、幅約3メートル、全長約5・9メートル、重さ約2・6トン。加賀藩2代藩主で高岡開町の祖、前田利長と妻の永(えい)姫、娘の満(まん)姫の人形を置いて家族の絆を表した。随所に金工や漆工、彫刻などの巧みな装飾が施されている。
完成披露式には関係者約50人が出席。高橋正樹市長と制作実行委員会の秦正徳委員長があいさつ、橘慶一郎衆院議員、石井隆一知事、山本徹県議会副議長、狩野安郎市議会議長が祝辞を述べた。
今後は同会館で展示し、市は活用方法の検討を進める。