国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産「高岡御車山(みくるまやま)祭」が1日、高岡市中心部で行われた。匠(たくみ)の技を結集した山車(やま)7基が歴史都市・高岡を華やかに彩った。2019年5月1日に皇太子さまが新天皇に即位して改元されるため、「平成」で最後の祭りとなった。
通(とおり)町、御馬出(おんまだし)町、守山町、木舟町、小馬出(こんまだし)町、一番街通、二番町の山車7基が、坂下町の獅子頭「源太夫(げんだい)獅子」の先導で、片原町交差点に勢ぞろい。絢爛(けんらん)豪華な山車が車輪をきしませて集まる姿に、大勢の観光客が見入っていた。
勢ぞろい式で、高岡御車山保存会の志甫和彦(かずお)会長が「祭りの保存、継承に努力し、高岡の歴史と文化のまちづくりに協力したい」と述べ、高橋正樹市長があいさつした。夏野元志射水市長、林正之氷見市長、夏野修砺波市長 田中幹夫南砺市長らが出席した。
山車は土蔵造りの建物が並ぶ山町筋などを巡行した。
御車山祭は国重要有形・無形民俗文化財。加賀藩初代藩主の前田利家が豊臣秀吉から譲り受けた御所車(ごしょぐるま)を、2代藩主の利長が1609(慶長14)年に高岡を開町した際に、町民に与えたのが始まりとされる。利長を祭る高岡関野神社の春季例大祭に合わせ、毎年5月1日に行われる。