絵画や陶器、ステンドグラスの多彩な作品が並ぶ「ゼロ・グループアート5人展」が9日まで、福井市美術館で開かれている。繊細な筆致で幻想的な世界を表現した油絵、浮世絵風の色鉛筆画、アクリルと陶器を組み合わせた近代的な花器など独創性あふれる約110点を展示している。
グループ「ゼロ」は陶芸作家の島崎修水さん(大阪府)、色鉛筆作家の日高一成さん(千葉県)らでつくり、知人を誘って大阪府や富山県などで作品展を開いてきた。島崎さんが福井県の企業と仕事をしたことがある縁で、今回の5人展を開いた。
島崎さんは過去・未来をイメージし、白や黒、ピンクの球体の陶器とアクリルの台座を組み合わせた花器を出品。日高さんは人物やコイ、金魚、山などを丹念に描き、浮世絵風に仕上げた。幻想的な動物や城、左右の目の色が違う少女をモチーフにした油絵、植物のヘナを画材にしたレースのような風合いの絵もある。来場者は世界観を楽しみながら、じっくりと見回っていた。