小松市のお旅まつりは11日、開幕する。メイン行事である12日の曳山(ひきやま)八基曳(ひき)揃(ぞろ)えが8年ぶりにJR小松駅前で行われ、曳山と神輿(みこし)が共演する。曳揃えに神輿が登場するのも8年ぶりで、子供役者の歌舞伎上演に花を添える。周辺の商店街でも多彩なイベントが繰り広げられ、祭りの魅力が駅前に集結する。
お旅まつりに向けて、本折日吉神社(本折町)では10日、神渡し式が営まれた。境内で神輿(みこし)にご神体が移された後、氏子らが男神輿と女神輿を担いで掛け声を上げながら勇壮に神社周辺を練り歩いた。
女神輿には公立小松大1年の長尾薫さん(18)=富山市出身=と横井菜美さん(18)=福井市=の2人が参加した。氏子町内である龍助町に住む長尾さんは住民から祭りのことを聞き、小松の文化を知りたいと、大学の友人である横井さんを誘って担ぎ手に加わった。氏子の女性らとともに神輿を担いだ長尾さんは「温かく迎えてもらった。大切にしている伝統を肌で感じられた」と笑顔を見せた。