上田市民有志らでつくる赤松小三郎顕彰会などは13日、幕末にいち早く議会政治を提唱した旧上田藩士、赤松小三郎(1831〜67年)の功績をたたえる第11回赤松小三郎生誕祭を同市の上田招魂社で開いた。市民ら80人余が出席し、赤松の遺徳をしのんだ。
赤松は江戸で幕臣の勝海舟に師事し、長崎の海軍伝習所で兵学や航海術を学んだ。京都で兵学の私塾を開き、薩摩藩士や会津藩士らに兵法を伝えた。議会政治や教育に関する建白書を幕府の要職にあった松平春嶽(しゅんがく)に提出。1867年、薩摩藩士に京都で暗殺された。
今年は元号が明治となって150年。顕彰会の林和男会長は、幕末や明治維新への関心が高まっているとし「赤松が歴史の表舞台で語られるようになった」と喜びつつ、「地元の小中高校でもっと学んでほしい」と訴えた。
国会議員、県議、市議らも参加し、「議会機能をさらに生かしていく必要がある」「赤松の進取の姿勢に学んで時代の変化に対応していきたい」とあいさつ。地元の殺陣サークルは剣舞を披露した。