「高遠ぶらり」に新しく追加した飯田市のページを紹介する諸田さん

「高遠ぶらり」に新しく追加した飯田市のページを紹介する諸田さん

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古地図アプリ、飯田充実 伊那「高遠ぶらり」に追加

信濃毎日新聞(2018年5月16日)

 伊那市高遠町などのデジタルデータ化された古地図を表示し、見どころを解説する携帯端末用アプリ「高遠ぶらり」に、飯田市南信濃の遠山川沿いにあった旧遠山森林鉄道などを紹介するコンテンツが新たに加わった。伊那市民有志らでつくるアプリの制作委員会が、両市などにまたがる「南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク」にちなみ、飯田市の紹介を充実させたいと掲載。制作委は「飯田の自然や人の営みを感じてほしい」としている。

 追加したのは13カ所。同鉄道は国有林の木材搬出などに使われ、1968(昭和43)年に役割を終えた。制作委事務局の諸田和幸さん(34)=伊那市美篶=らが「林業を支えた鉄道と人がどう関わってきたのか知ってほしい」と昨年から飯田市を訪れ、アプリに加える場所や解説文を考えてきた。

 保線員が常駐する宿舎があった柿の島停車場跡や、鉄道の起点となった旧梨元貯木場などを紹介。現存する全長44メートルの鉄骨組みのトラス橋「ながとろ橋」には、列車が走る過去の様子と現在の様子、2枚の写真を載せ、鉄道の歴史を示している。

 アプリの開発は、デジタル化した古地図の活用や、かつての伊那谷の暮らしに焦点を当てたい―と2010年に開始。まちなかの散策を楽しむ参加型講座を開き、地図に載せる情報などを考えてきた。南アジオパークのページ以外に、高遠町の城下町の名所や、江戸時代に全国に出向いた「高遠石工(いしく)」の石仏などを古地図や絵図で紹介している。

 アプリは無料で利用できる。衛星利用測位システム(GPS)を活用し、古地図などに現在地を表示する。諸田さんは「気になった場所は実際に足を運び、古地図の中に『入っていく』感覚を楽しんでほしい」と期待している。

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