金沢市内3会場で20日まで開催されている金沢美術倶楽部(くらぶ)の創立100周年記念展覧会「美のチカラ」(北國新聞社特別協力)は18日、会期末を控え、石川県内外から集まった茶道古美術の名品を見納めようとする愛好者が詰めかけた。
県立美術館で開かれている「美の力」展では、豊臣秀吉が秘蔵した重要文化財の大井戸茶碗(ちゃわん)「筒(つつ)井筒(いづつ)」、千利休所持の黒楽茶碗「北野」の前に人だかりができた。茶碗はそれぞれ向き合うように展示され、愛好者は天下人秀吉と利休の美意識の違いに感じ入った。
同展は国宝4点、重要文化財34点をはじめ、個人秘蔵品を含む約140点を特別公開している。19日午後1時半からは土曜講座「千利休 美の哲学」を開く。
金沢21世紀美術館では縄文から現代までの美術品、中村記念美術館では茶事に見立てて集めた茶道具を展示している。