展示コーナーにズラリと並ぶ貴重な薬草の数々=福井県高浜町中山の「青葉山ハーバルビレッジ」

展示コーナーにズラリと並ぶ貴重な薬草の数々=福井県高浜町中山の「青葉山ハーバルビレッジ」

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「大学の薬学部並み展示」150品目ずらり 福井県高浜町

福井新聞(2018年5月29日)

 福井県高浜町中山の「青葉山ハーバルビレッジ」に薬草の展示コーナーが整備された。加工された薬草が入った大小のガラス容器がズラリと並んでいる。同施設は本年度から薬草に特化した事業を展開しており、展示コーナーを薬草PRの目玉としていきたい考え。本年度中に約150品目の薬草を常設展示する予定で、関係者は「大学の薬学部並みの展示内容だ」と話している。

 青葉山は約500種類の薬用植物が自生するなど薬草の宝庫として知られる。同施設は本年度から、これらの豊富な資源を生かして地域活性化に取り組む一般社団法人「青葉山麓研究所」が指定管理者となり、薬草をメインとした事業を進めている。

 同研究所はこれを機に、施設内のビジターセンターに薬草展示コーナーを設けた。展示した薬草は、同町での薬草栽培の指導を行っている東京生薬協会の栽培指導委員長で信州大特任教授の小谷宗司さんから譲り受けた。現在は約70品目を入れ替えながら展示。本年度中に全約150品目を置けるようにするという。小谷さんは「今後さらに品目を提供して一層充実させたい」と構想を練っている。

 並んでいる薬草は、昨年同研究所が商品化に成功したゴシュユのほか、コウホネ、セリバオウレンなど高浜で栽培しているものに加え、ニクジュヨウやチクセツニンジンといった珍しい種類もある。高浜で栽培しているものに関しては大型パネル化してあり、写真とともに特徴や効用、調製法が記載されている。

 このほか、薬草を粉にする伝統的な道具「薬研(やげん)」や、風や温度の影響を防ぐためにガラスケースの中で計量する「毒薬てんびん」などの器具も展示してある。

 同研究所の山下暢以知(ちょういち)代表理事は「貴重な薬草の数々を一堂に見ることは、なかなかできないだろう。訪れた人に薬草への理解を深めてもらえたら」と話している。

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