罪人を演じる市民キャストも参加した「切られの与三」。中央が与三郎役の中村七之助さん=12日、松本市まつもと市民芸術館

罪人を演じる市民キャストも参加した「切られの与三」。中央が与三郎役の中村七之助さん=12日、松本市まつもと市民芸術館

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役者と市民一体、迫力の開幕 まつもと大歌舞伎

信濃毎日新聞(2018年6月13日)

 「信州・まつもと大歌舞伎」の本公演が12日、松本市まつもと市民芸術館で幕を開けた。演目は「切られの与三(よさ)」。美男美女の与三郎とお富の恋物語を同館芸術監督の串田和美さん(75)が現代風に演出した。約1100人が来場し、客席を駆け抜けて与三郎を熱演した歌舞伎俳優の中村七之助さん(35)らに大きな拍手を送った。

 切られの与三は、江戸世話物の名作「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」を再編集し、与三郎の人生に光を当てた。市民有志の「市民キャスト」も与三郎が島流しされた場面に登場し、七之助さんの周りで罪人を演じた。18日までの全8回の公演に、高校生から80代までの男性計30人ほどが出演する。

 劇中では、お富役の中村梅枝さん(30)、二役を演じた俳優の笹野高史さん(69)らのコミカルな演技が観客の笑いを誘う場面も。公演を毎回見に訪れる松本市の主婦林佐知さん(39)は「迫力ある舞台を楽しめた」と話した。

 まつもと大歌舞伎は2008年に始まり、2年に一度開いて6回目。松本市や信濃毎日新聞社などでつくる実行委主催。

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