左から富山ライトレールが運行する車両「ポートラム」、市内電車環状線を走る車両「セントラム」、駅南側を走る富山地鉄の車両「サントラム」

左から富山ライトレールが運行する車両「ポートラム」、市内電車環状線を走る車両「セントラム」、駅南側を走る富山地鉄の車両「サントラム」

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路面電車運行を地鉄に集約 富山駅南北接続後

北日本新聞(2018年6月15日)

 富山駅周辺で進められている路面電車の南北接続事業が完了した2020年春以降、富山地方鉄道が全車両の運行を担う方向で富山市、富山ライトレールと協議していることが、関係者への取材で分かった。ライトレールは鉄道資産を保有する会社になる可能性が高い。運賃は現在と同じ「200円均一」を軸に調整される見通しで、国への認可申請に向け、3者は早期の合意を目指している。

 南北接続は、富山駅の南側で富山地鉄が運行している市内電車と、同駅北側で第三セクターのライトレールが走らせているLRT(次世代型路面電車)のレールを駅の高架下でつなぐ事業。20年3月の営業開始を予定しており、直通便はライトレールの区間(富山駅~岩瀬浜)と、駅南側の3系統(南富山駅~富山駅~富山大、南富山駅~富山駅、環状線)を組み合わせることが想定されている。

 事業の完了に備え、市と両社は運行形態などに関して協議を続けている。南北で異なる運行主体については、合理化のため一つにすることで一致しており、民間企業の富山地鉄に集約するのが現実的な選択肢となっている。ライトレールは自社保有の施設を管理することになる見込みだ。

 協議では全線均一運賃にすることも決まっている。現在は両社とも、現金支払いの場合は大人一律200円に設定しており、森雅志市長はかねて、南北接続後も「個人的には200円にしたい」との考えを示している。

 変更した場合、複雑な割引制度を見直さなければならない上、運賃収受システムの改修も必要になる。料金を維持する方が効率的で、利便性も高いことから、200円均一を有力案に話し合いを進めているとみられる。

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