古い写真や道具を通して米騒動の時代背景を語る麻柄館長(左)

古い写真や道具を通して米騒動の時代背景を語る麻柄館長(左)

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「魚津の米騒動」展開幕 新聞や証言、実態に迫る

北日本新聞(2018年6月16日)

 米騒動100年を記念した魚津歴史民俗博物館の企画展「魚津の米騒動」が15日、魚津市小川寺の同館で始まった。新聞記事や目撃者の証言、魚津町(現魚津市)の資料や写真を通して、米騒動の実態に迫っている。11月18日まで。

 魚津では1918年7月23日、米価高騰に苦しむ漁師の妻ら40~50人が海岸に集まり、輸送船への米の積み出しを中止させた。

 展示では当時の新聞記事を通じ、県外とは異なり魚津では略奪や焼き打ちが起こっていないことを紹介。当時の魚津町の資料をひもとき、騒動の翌月に町会が救済を決定し、町民の7割(約9千人)を対象に米の安売りが行われたことを伝えている。

 初日は、魚津市よつば小6年生31人が見学に訪れ、麻柄(まがら)一志館長が「米の値段は倍近くまで上がり、買えなくなっていた」と当時の切迫した状況を伝えた。かつて女性も背負って運んだ米俵の重さ(60キロ)を体験できるコーナーが設けられ、子どもたちは当時の力仕事の過酷さに思いをはせた。蜷川乃愛さんは「重くて一人では担げない。当時の人たちはすごい」と話した。

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