「あじさい寺」と呼ばれる伊那市西春近の深妙寺(じんみょうじ)でアジサイが咲き始めた。梅雨空の20日、淡い青や紅色の花がしっとりと咲き、訪れた人を楽しませた。開花は例年より5〜10日ほど早く、見頃は7月上旬になりそうだ。
境内には約200種、約2500株のアジサイが植えられている。住職の重盛快典(かいてん)さん(73)の母親が30年ほど前から挿し木を始め、数を増やしてきたという。この日、傘を差して観賞した阿南町の小林軍(たむろ)さん(72)は「ちょっと早かったけれどきれいだね。手入れも行き届いている」と感心していた。
深妙寺は7月1〜7日に「あじさい祭り」を開き、訪れた人に茶菓を振る舞う。重盛さんは「アジサイは雨が降ると元気になる花。大勢に見に来てほしい」と話している。