多様な生物が生息する清流を取り戻そうと富山市山田地域の住民たちが近年、山田川の環境整備に力を入れている。昨年末に核となる組織「山田川を愛する会」(西島保会長)を設立。サケの卵や稚アユの放流、魚の生態を学ぶ講演会など次々に行動に移し、美化意識を高めるのぼり旗を立てた。
山田川は豊富な魚種が生息する河川だったが、ダム建設や護岸工事、ごみの投棄などで環境が悪化した。山田地域の魅力である自然をいい状態で次代に残そうと住民が立ち上がり、富山漁協の協力を得て活動している。
今月上旬には神通川水系の各所に立てられているのぼり旗を山田川沿いに設置。住民だけでなく、観光客らに清流を印象づけている。21日の網漁解禁日には58匹のアユを捕まえた住民がいた。愛する会は「地域が一体となって清流山田川を守り育てたい」としている。