輪島市門前町のスーパー「サン・フラワーマリヤマ」で27日、地元の味として親しまれているトビウオの煮干し「とびがつお」作りが始まった。同町道下(とうげ)の工場では、従業員が切り身を塩ゆでして乾燥させる作業に励んだ。そうめんのだしや帰省客の土産として需要があり、同店ではトビウオが捕れる6、7月に1トンの生産を見込んでいる。
従業員はこの日、近くの鹿磯(かいそ)漁港で水揚げされたトビウオ約3千匹の内臓を取り除き、5センチほどに切ってゆでてから、専用のかごに満遍なく並べた。室内で3日間冷風で乾燥させ、7月1日から店頭に並べる。
同店によると、とびがつおからは、かつお節に負けないコクと風味のだしが取れ、ラーメンの隠し味に使う住民もいるという。鞠山紀雄社長(50)は「今年はトビウオがあまり捕れていないが、いい出来になる」と話した。