白山市の白山一里野温泉スキー場周辺を発光ダイオード(LED)で彩る市などのイルミネーション事業「灯(あか)りでつなぐ1300年」(北國新聞社特別協力)の点灯が30日始まり、幻想的な光が夜のゲレンデを彩った。今年は、地元有志が「盛り上げ実行委員会」を組織し、初めて定期音楽会などを開催する。北村祐子実行委員長は「白山開山の次の100年に向け、一里野の名物行事にしていきたい」と意気込んいる。
事業は、市などでつくる白山開山1300年記念事業実行委員会が昨年初開催した。ゲレンデのうち約1万5千平方メートルの範囲に約3万個のLEDで7色の「光の禅定道」、3色の「手取川の流れ」を描く。神秘的な光の造形が好評を博し、昨年は期間中に約2万3千人を呼び込んだため、今年は開催期間を29日間延ばして86日間とする。
昨年の来場者から「白山についてガイドをしてほしい」「趣向を凝らした催しもやってほしい」などの要望が上がったため、白山一里野温泉観光協会や市内の商工団体青年部などでつくる盛り上げ実行委員会は、毎週日曜に県内外の和太鼓団体やバンドの音楽会を企画した。会場では、同協会が軽食を振る舞うほか、イノシシ肉などの地元グルメや物販のブースも設ける。白山の歴史を学ぶ食事付きの有料ガイドツアーも実施する。
7月7日のオープニングイベントでは、禅定太鼓などの演奏も披露される。イルミネーションは9月30日まで毎日、日没後に約4時間自動点灯する。
30日には、住民らボランティア約180人が、LED照明の取り付けに励み、北村実行委員長は「一里野の灯りで見に来てくれた人の笑顔をともしていきたい」と話した。