白山国立公園は1日、夏山開きを迎えた。最高峰の御前峰(ごぜんがみね)(2702メートル)は濃い霧に包まれて日の出時刻の午前4時38分に御来光は望めなかったが、頂に登った約150人は、金色に染まった東の空に向かって万歳三唱し、登山シーズンの到来を喜んだ。
白山室堂ビジターセンター(2450メートル)に宿泊した登山者は午前3時ごろから、開山1301年目の御来光を拝もうと、雷が鳴り、下から吹き上げる風の中、山頂に向かった。日の出時刻、雲間からわずかにのぞいた青空に虹が懸かり、その後に太陽が顔を出すと、登山者からは「奇跡だ」と歓声が上がった。
室堂の白山比咩神社奥宮祈祷殿(きとうでん)では午前8時から開山祭が営まれ、麓の市ノ瀬ビジターセンターでは石川県の登山届提出促進キャンペーンが行われた。