解禁初日に水揚げされたサザエ=舳倉島港

解禁初日に水揚げされたサザエ=舳倉島港

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国文化財の誇り胸に潜る 輪島の海女、アワビ・サザエ漁解禁

北國新聞(2018年7月2日)

 輪島市に夏到来を告げるアワビ、サザエの海女(あま)の素潜り漁が1日、解禁された。「輪島の海女漁の技術」が3月、国の重要無形民俗文化財に指定されてから初めて迎えるアワビ、サザエ漁で、初日は例年に比べて漁獲量は少なかったものの、海女たちは誇りを胸に漁に励んだ。
 舳倉島では漁ができる午前9時から午後1時までの間に、海女約50人がサザエ約400キロ、アワビ約10キロ、モズク約500キロを水揚げした。初日の成果としては、いずれも例年の3分の1程度だった。
 東野竹司舳倉島区長は「水温がまだ低いせいか、出足はもうひとつだったが、今後に期待したい。海女漁の技を伝えるために、資源保全に努めていきたい」と気を引き締めた。
 輪島港からは海女約150人が出漁した。近づく台風で流される懸念があるモズクの漁に専念し、沿岸などで潜った。初日の収穫は例年並みの約10トンで、輪島港では海女や県漁協輪島支所の職員らが水揚げや付着物を水で洗い流す作業に精を出した。
 輪島の海女漁保存振興会の池澄幸代会長は「国の文化財に指定された記念の年で、気持ち新たに取り組みたい。輪島のおいしい魚介類を多くの人に味わってほしい」と話した。
 県や輪島市は、昨年「鳥羽・志摩」の海女漁が重要無形民俗文化財となった三重県などと連携し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録を目指している。
 輪島の素潜り漁は9月末まで続く。今月29日には「あわびまつり」(北國新聞社、テレビ金沢後援)が輪島市マリンタウンで開かれる。

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