8月2、3の両日に開かれる長岡まつり大花火大会に伴う道路の渋滞情報がリアルタイムで分かるスマートフォン用アプリを、長岡技術科学大とスマホ向けアプリの開発などを手掛けるフラー(千葉県柏市)が共同開発し、無料配信を始めた。臨時駐車場の空き状況や道路の混雑状況が地図上に示され、渋滞を避けて帰宅する際の参考になる。
長岡花火は2日間で100万人超が訪れる新潟県を代表するイベント。終了後、長岡インターチェンジ(IC)に向かう国道8号では4キロの区間を車で移動するのに2時間かかるほど大渋滞し、対策が課題となっている。
国土交通省長岡国道事務所が昨年、渋滞情報などを提供するアプリを開発したが、来場者の衛星利用測位システム(GPS)の位置情報を利用するシステムではなかったため、渋滞を避けた詳細な帰宅ルートを分析できなかった。
技科大がアプリの改良を依頼され、長岡高専出身の社員が多く、長岡花火公式アプリの制作者でもあるフラーと連携。3月から共同開発に取り組んだ。開発費は2千万円。
新たなアプリの名称は「長岡花火道路交通情報」。携帯電話の位置情報を基に人口密度に応じて色分けし、マップに表示することで幹線道路の混雑状況が確認できる。長岡市内13カ所の臨時駐車場や、長岡ICと周辺ICなどの渋滞状況などがリアルタイムで地図上に表される。
技科大の鳩山紀一郎特任准教授は「ビッグデータを分析することで渋滞解消に役立つ」と意義を強調。長岡市出身の坂詰将也・フラー新潟支社長は「小学生の時、花火の後によく渋滞に巻き込まれた。情報を入手するだけで心理的な負荷を軽減できる」と述べた。
アプリはグーグルプレイ、アップストアから入手できる。