映画「百年の蔵」の神監督に拍手を送る来場者=新川文化ホール

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米騒動100年 魚津で「百年の蔵」上映会

北日本新聞(2018年7月24日)

 魚津の女性たちが起こした米騒動からちょうど100年になる23日、ドキュメンタリー映画「百年の蔵」の完成記念上映会が魚津市の新川文化ホールで行われた。過去と現在を交錯させながら漁師町の暮らしを丁寧に見つめ、当時の女性たちの心意気を伝えている。

 魚津では、全国的に米価が高騰した1918年、漁師の妻たちが輸送船への米の積み出しを中止させ、米問屋に安く売るよう求めた。映画化は、史実を正しく伝えようと、NPO法人「米蔵の会」が中心となって進めてきた。

 桜井、新川、魚津工業の3高校の生徒計8人が出演。ゆかりの人や場所を訪ねる様子を通じ、米騒動の実態をひもといていく。米騒動に参加した故川岸キヨさんの義理の娘(90)一家にも密着。脈々と受け継がれる漁師の暮らしを通して、誇りを持って家族を支え、守ってきた妻たちの姿を描き出した。

 3回上映し、合わせて約480人が来場した。魚津市吉島の島澤伸子さん(69)は「苦労を思い、涙が出た。家族のことを考える魚津の女の熱い思いが伝わってきた」と話した。制作委員長の慶野達二さん(74)と神央(じんあきら)監督(43)があいさつした。

 8月1日にも新川文化ホールで午後1時半~、同4時~、同6時半~の3回上映する。入場料千円、高校生以下無料。北日本新聞社後援。

 制作委員会は協賛金を募っている。問い合わせは事務局(東都ガステック内)、電話0765(22)1650。

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