県内有数のナシ産地である加賀市奥谷(おくのや)町で、害虫から果実を守る防蛾灯(ぼうがとう)の点灯が始まり、約1500基が放つ淡い光が丘陵地を幻想的に照らし出している。
防蛾灯は、果汁を吸いに来る夜行性のガに昼間と勘違いさせることで活動を抑制する効果がある。奥谷梨生産組合では例年、ナシの出荷時期に合わせて点灯しており、収穫が終わる9月末ごろまで稼働させる。
奥谷町では早生(わせ)品種の「愛甘水(あいかんすい)」が収穫期を迎えており、27日に初出荷を予定している。田中忍組合長(52)は「梅雨明け以降の雨不足が影響して多少小ぶりになるかもしれないが、味は上々」と話している。