ナシの産地である加賀市小塩辻町(おしおつじまち)で26日、県内のトップを切って「新水(しんすい)」の出荷が始まった。初日は20軒の農家が朝に収穫したナシ計約2トンを小塩辻梨(なし)共同選果施設に持ち込み、大きさごとに選別して箱詰めした。猛暑がナシの生育に好影響を与え、糖度は12~13度と上々の甘みに仕上がっているという。
小塩辻町では22軒の農家がナシを栽培している。初日の出荷分は金沢市や小松市の市場に送られ、27日午後には店頭に並ぶ。今季は平年並みとなる約25トンの出荷を見込んでいる。
小塩辻梨生産組合の村井靖組合長(52)は「異常な暑さもナシの生育にはよかった。甘みは十分で、サイズも例年よりやや大ぶりになった」と話した。
新水に続いて「幸水(こうすい)」や「豊水(ほうすい)」「加賀しずく」なども順次収穫期を迎え、9月末までに計約400トンを出荷する。