近藤学芸員(左)の解説を聞きながら、貴重な資料に見入る来館者=滑川市立博物館

近藤学芸員(左)の解説を聞きながら、貴重な資料に見入る来館者=滑川市立博物館

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米騒動100年展が開幕 滑川市立博物館

北日本新聞(2018年7月29日)

 滑川市立博物館の企画展「米騒動100年~滑川から全国へ」が28日、同館で開幕した。当時の新聞記事や文書、写真など500点に上る資料がそろい、来館者は県内最大規模に達した滑川の米騒動や当時の滑川町民の暮らしに触れた。9月2日まで。

 1918年の米騒動から今年で100年となるのに合わせ、同館と滑川市、市教委が主催。北日本新聞社共催。

 開会式で上田昌孝市長、原明市議会議長があいさつ。伊東眞市教育長、野末浩之館長、大割北日本新聞新川支社長が加わりテープカットした。

 展示は1章「社会背景と100年前の滑川」から始まる全5章構成で、全国への広がりや現代への影響、明治時代の騒動にまで触れている。

 2章では、滑川の米騒動を詳細に紹介。中新川郡内の町村を同年に巡視した郡役所の記録、最大の騒ぎとなった8月6日の様子を記した滑川町役場の日誌や見物人の日記などが並ぶ。

 同日の様子を報道して発行禁止処分となった高岡新報(北日本新聞の前身)の原紙など普段一般公開されない貴重な資料もある。

 同館の近藤浩二学芸員が来館者約70人に解説会を開き、当時の県の文書や新聞記事を示しながら「漁師の妻だけにスポットを当てると本当の部分は分からない。中流層や男性が騒動拡大の要因となったのが滑川の特徴」と話した。

 滑川市菰原の主婦、上田淳子さん(74)は「貴重な資料が多く、100年前の米騒動を現実感を持って知ることができた」と話した。

■学芸員が現地案内 参加無料
 滑川市立博物館は企画展の期間中、現地見学会やシンポジウムを行う。参加無料で、申し込みを受け付けている。

 見学会は8月5、12、18、26日、9月1日に実施。同館の近藤浩二学芸員が同市旧町部を案内し、現存する米騒動にまつわるスポットを巡る。いずれも午前9時から。

 シンポジウムは8月5日午後1時半から市民交流プラザで行う。元県立図書館副館長の浦田正吉さん、金沢大の能川泰治教授、東京女子大の藤野裕子准教授らがそれぞれの知見で米騒動を解説する。

 期間中にはこのほか、専門家によるギャラリートークや近藤学芸員の展示解説会もある。問い合わせは同館、電話076(474)9200。

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