人形劇のまち飯田を象徴する人形時計塔「ハミングパル」が建て替えられ、1日、飯田市並木通りの現地で、お披露目の式があった。市民らが寄せた募金も活用し、「市民が触れあえる塔」をテーマに建て替えた。30年親しまれた旧時計塔に代わり、新たなシンボルとなる。
今年の人形劇フェスタが3日に開幕するのに合わせた。新時計塔は、午前8時から午後7時までの毎正時に扉が開き、フェスタのマスコットキャラクター「ぽぉ」と子どもたちの人形が、公式テーマソングに合わせて踊る。旧時計塔の先頭でトランペットを吹いていた人形「時の番人」は修理し、新塔の屋根で動く。
市民らが集えるよう、塔の位置は旧時計塔の南西約60メートルに変更。周りを花壇で囲み、れんが造りの塔の下側は人がくぐり抜けられる。総事業費約3900万円のうち1800万円余を寄付金で賄った。
寄付金集めやデザインの検討は、「新モニュメント建設促進市民会議」が主導。式典で高松和子会長は「市民が自分にできることを積み重ねることで、すてきなまちができていく」とあいさつした。
旧時計塔は老朽化し、今年5月に撤去。内部にあった人形は、塔近くの市公民館で展示している。