瓦テラスの外観と、初日から多くの人でにぎわうレストラン=8日、阿賀野市保田

瓦テラスの外観と、初日から多くの人でにぎわうレストラン=8日、阿賀野市保田

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阿賀野「瓦テラス」オープン初日にぎわう

新潟日報(2018年8月9日)

 阿賀野市の特産品を販売する「瓦テラス」が8月8日、同市保田にグランドオープンした。同所の製麺業「めんつう」の元会長で、故羽田一司さんの「安田地区を再び活性化したい」という思いを地元の人々が受け継いだ。同市産のウナギを使った料理や、阿賀野高生徒が企業と一緒に考えたプリンも販売し、初日から多くの人でにぎわった。

 瓦テラスが整備された安田地区は、特産の安田瓦の生産地として知られ、以前は多くの窯元があった。しかし、建物の洋風化が進み、瓦産業は低迷している。

 このため、新たな特産品を開発することで現状を打開しようと、めんつう会長の羽田一司さんが3年前、保田で「あがの夢コラボ」という会社を立ち上げ、ウナギの養殖事業を始めた。

 羽田さんの目標は養鰻事業を成功させて安田地区に人を呼び込み、再び安田瓦に注目を集めることだったが、2016年に志半ばで逝去した。

 その思いを実現するため、地元企業がタッグを組んだ。めんつう、あがの夢コラボ、丸三安田瓦工業、神田酪農の4社が出資して「つかさコーポレーション」を設立した。

 地元の金融機関(北越銀行、第四銀行、大光銀行、さくらの街信用組合)の融資を受け、新潟三越伊勢丹(新潟市中央区)と総合広告の新潟博報堂(同)が、地域ブランド創造を目的に設立した「NIIGATAみらいプロジェクト」の協力も得て、瓦テラスを整備した。

 瓦テラスの施設内には、現在阿賀野市が山形大発のベンチャー企業と連携し、普及を進めている食品乾燥機を設置。乾燥食材を使った新たなメニュー開発を進める。

 8日に訪れた同市保田の主婦(70)は「遠方の親戚が遊びに来た時に案内する場所ができてうれしい。安田地区をもっとアピールしたい」と話した。

◎阿賀野高×地元企業 パフェ・プリンを販売

 瓦テラスの事業は、地域の若者のアイデアを活用した事業を支援する総務省の「地域経済循環創造事業交付金」に県内で初めて採択された。その取り組みが、地元阿賀野高の生徒が神田酪農などと共に開発した「パフェ・プリン」(税込み350円)。

 「いろいろな食感が楽しめる、今までにないプリンを作りたい」という生徒の希望で、サクサクしたリンゴとしっとりした栗を入れた。甘さは控えめで食材本来の味が楽しめるという。

 生徒会長(17)は「若い人からお年寄りまで幅広い世代に食べていただき、阿賀野高をもっと知ってほしい」とPRしている。

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