大町市と富山県を結ぶ「立山黒部アルペンルート」を走る関電トンネルトロリーバスの運行終了まで111日となった11日、JR信濃大町駅前で記念する催しが開かれた。黒部ダムのトンネル工事を描いた映画「黒部の太陽」(故熊井啓監督=安曇野市出身)で、故石原裕次郎さんが演じた主人公「岩岡剛」に扮(ふん)する市職員や、市のキャラクター「おおまぴょん」らが観光客をもてなした。
トンネル掘削工事で指揮をとった岩岡剛役を務めたのは大町市建設課の大内勇さん。「裕次郎さんに背格好が似ている」のが理由という。大内さんは作業着のズボンに法被、ヘルメット姿で、手作りのツルハシを持って登場。ホームや駅前の特設会場に立ち、黒部ダムや、工事の難所だった破砕帯の湧水を使った飲み物「ハサイダー」などを観光客にPRした。
催しは、映画の上映開始50周年とトロリーバスの最終年に合わせ、映画撮影当時の写真などを特設会場に展示した「黒部の太陽ウィーク」(19日まで)の一環。大内さん扮する岩岡剛は16日まで、午前10時〜午後1時に登場する。大内さんは「ダムの建設がどれだけ大変だったか、実際に訪れて体感してください」と話していた。