小千谷市の玄関口、JR小千谷駅前の商店街に観光案内所がオープンした。地元組織「東小千谷夢あふれるまちづくり活性化協議会」が開設。これまで駅周辺に、市内の名所や宿泊施設に関する情報を得られる場所がなく、駅を使う観光客の利便性向上を目指す。協議会では来年以降、地元の暮らしを体験するツアーも計画しており、交流人口の拡大に力を入れる考えだ。
協議会は2007年に発足、東小千谷地区にある二つの商店街と11町内会でつくる。商店街の空き店舗を活用し、地元産野菜や総菜などを扱う「よりどころショップ」を運営する。食のブースを集めた「おぢや食の陣」を定期的に開くなど、地域振興に取り組んでいる。
観光案内所は、小千谷駅から約180メートル離れた「よりどころショップ」内に開設。協議会の略称「東夢協」から、観光ステーション「と~む」と名付けた。パンフレットをそろえ、休憩スペースを設けた。無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」の無料サービスも提供する。市のまちづくり活動支援補助金を活用し開設した。
月~金曜の午前10時~午後4時に開いている。観光客らからの相談には、協議会事務局の金井信雄さん(66)が主に対応する。土日曜は、駅前商店街にある酒販店の高留商店に業務を委託する。
一方協議会は、新たな取り組みとして来年1、2月にも、小千谷らしい生活の一端に触れる体験型観光を実施する。ツアーを通じて地元住民との交流促進を狙う。さいの神と除雪を体験する2コースを計画。協議会ではこれまでも、高齢者ら除雪が困難な人にボランティアを派遣する事業を行っており、ツアーの参加者にも加わってもらうことにしている。
協議会の新保和之会長(64)は「小千谷には魅力があるが、埋もれているだけ。それを発掘し、最終的には定住人口を増やしたい」と話している。