北前船の栄華をしのばせる町並みを練る曳山=輪島市門前町黒島町

北前船の栄華をしのばせる町並みを練る曳山=輪島市門前町黒島町

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日本遺産の町並みゆく 輪島・門前で黒島天領祭

北國新聞(2018年8月18日)

 今年5月に輪島市が日本遺産「北前船寄港地・船主集落」に追加認定されてから初めて、構成文化財の一つ「黒島天領祭」が17日、同市門前町黒島町で始まった。住民らは新たな誇りを胸に、輪島塗や金箔(きんぱく)を施した豪華な曳(ひき)山(やま)を北前船で栄えた往時をしのばせる町並みで運行した。
 黒島天領祭は藩政期に黒島が江戸幕府の天領(直轄地)となり、立葵(たちあおい)の紋が贈られたことを祝って始まったとされる。日本遺産認定に際し、祭りの舞台となる重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)の黒島地区や同地区にある国重要文化財の旧角海(かどみ)家住宅などとともに市無形民俗文化財の黒島天領祭も構成文化財に盛り込まれた。
 若宮八幡神社で神事が営まれた後、化粧をした子ども奴(やっこ)行列が神輿(みこし)と曳山2基を先導した。町の北端に差し掛かると男衆が曳山を勢いよく回転させ、南に向きを変えた。能登キャンパス構想推進協議会の「能登・祭りの環(わ)インターンシップ」に参加する金大や金沢星稜大などの学生44人が、曳山のかじ取りや旗持ちを務めて祭りを盛り上げた。
 若宮八幡神社氏子総代長の小松与一さん(80)は「住民は日本遺産認定をとても喜んでいる。頼もしい若者の力も借りながら、伝統の祭りを続けていきたい」と話した。最終日の18日は町の南側を曳山が練る。

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