大勢の観光客が見つめる中、神社の境内で輪踊りする踊り手=富山市八尾町東新町

大勢の観光客が見つめる中、神社の境内で輪踊りする踊り手=富山市八尾町東新町

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おわら風の盆前夜祭が開幕 八尾 11町日替わりで開催

北日本新聞(2018年8月21日)

 富山市八尾町中心部を舞台にした「おわら風の盆前夜祭」が20日、東新町で始まった。哀調を帯びた音色や味わい深い唄に合わせて洗練された舞が披露され、見物客が夜風を受けながら風の盆の情趣を満喫した。

 前夜祭は9月1~3日の「おわら風の盆」の混雑を緩和しようと、おわら風の盆行事運営委員会(金厚有豊会長)が毎年開催。30日までの11日間、県民謡越中八尾おわら保存会(同)の支部がある11町内が日替わりで担当する。

 東新町の前夜祭は若宮八幡社周辺で行われ、そろいの法被、浴衣を着た青年男女、子どもたちが輪踊りや舞台踊りを披露。少女たちは色鮮やかな浴衣にたすきを掛けた田植え姿(早乙女姿)で踊った。石畳の通りで町流しもあり、古い町並みと相まって独特の風情が漂った。

 開催時間は各日とも午後8~10時。越中八尾観光会館では午後6時半~7時50分に、おわら踊りのステージや踊り方解説などがある。

■3日間ともホームで披露 八尾駅見送りおわら 昨年は1日のみ

 「おわら風の盆」に合わせ9月2~4日の早朝、JR越中八尾駅で地元の若者が乗客に披露する「見送りおわら」について、今年は3日間ともホームで行われることが決まった。2、3の両日が土、日曜と重なった昨年はホームの混雑が予想されたため駅前で実施したが、目立った混乱がなかったことから、おととしまでと同様に実施する。

 見送りおわらは、県民謡越中八尾おわら保存会福島支部の青年男女が、もてなしの思いを込めて自主的に続けている取り組み。前夜から各町を巡った乗客は車窓から眺めて踊り手に手を振るなど、八尾を離れる最後の瞬間までおわら風の盆の余韻に浸ることができる。

 毎年ホームで実施してきたが、昨年は混雑に伴う事故を防ぐためJR西日本金沢支社の求めに応じて2、3の両日は駅前に会場を移し、4日のみホームで行った。同支社によると、3日間ともホームで混乱はなかった。今年はJR西と地元の話し合いで従来の形に戻すことになった。青年のリーダー、浅生征人さん(24)は「お客さんの近くで感謝を表現できることがうれしい」とホームでの実施を喜ぶ。

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