テープカットなどで祝った刃物の里のオープニング式典=8月24日、福井県越前市池ノ上町

テープカットなどで祝った刃物の里のオープニング式典=8月24日、福井県越前市池ノ上町

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打刃物振興へ拠点誕生、「刃物の里」完成オープニング式典

福井新聞(2018年8月25日)

 越前打刃物の後継者育成や歴史文化の発信に取り組む振興施設「刃物の里」が福井県越前市池ノ上町に完成し8月24日、オープニング式典が開かれた。若手職人への技術指導のほか、一般客向けに料理教室や鍛造実演会を行い、産地の活性化を目指す。

 同市が2015年3月に策定した「市工芸の里構想」に基づき、17年8月に着工した。市工芸開放試験場跡地の約4210平方メートルに、いずれも平屋建ての展示棟(326平方メートル)、研修棟(146平方メートル)、工房棟(260平方メートル)を新設した。建設事業費は県の補助5150万円を含め計1億9147万円。

 同市余川町の共同工房タケフナイフビレッジは若手職人の独立支援を目的とするが、刃物の里は後継者育成や技術保存、歴史・工芸文化の発信に力を入れるという。

 展示棟は700年前から続くとされる越前打刃物の歴史をパネルで解説。鎌やはさみ、包丁など主製品を中心に紹介している。研修棟は料理研究家を招き、越前打刃物を使った料理教室を月1回開催。市内各工房の製品も展示する。

 工房棟は全製造工程に対応できる設備を備え、伝統工芸士が若手職人に技術指導を行う。ほかに観光客向けの刃物研ぎ教室、鍛造の実演会をそれぞれ月1回行う。

 式典には県や市、越前打刃物の関係者ら約70人が出席し、テープカットで完成を祝った。

 奈良俊幸市長は「技術継承や後継者育成、販路拡大など一層の産地振興を祈念している」とあいさつ。西川一誠知事らの祝辞の後、越前打刃物産地協同組合連合会の加茂詞朗理事長が「この施設で若手に技術を残したい。来場者に刃物を使ってもらい、製品に意見を反映することもできると思う」と感謝した。伝統工芸士によるマグロ包丁の製造実演もあった。

 同連合会が指定管理する。開館は毎週火曜と年末年始を除く午前9時~午後5時。

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