高岡市伏木古国府の国重要文化財・勝興寺に伝わる寺宝を集めた「勝興寺展 高志(こし)に咲いた絢爛(けんらん)美」の後期展が28日、市美術館で開幕する。27日は同館で展示替え作業があり、国重要文化財「洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ)」の左隻から右隻への入れ替えなどが行われた。
後期展では約50点の展示のうち7点を入れ替え、9点を場面替えする。勝興寺が所蔵する「洛中洛外図屏風」は、最も格式が高い公家「五摂家」の一つ鷹司家の息女・広悟(こうご)が1827(文政10)年に嫁いできた際、持参したとされる。前期で紹介した左隻には徳川政権の権力の象徴である二条城が大きく描かれ、後期で展示する右隻には御所をはじめ、周辺の人々の暮らしぶりを伝える光景が細やかに描かれている。
展示作業に当たった宝田陽子主査学芸員は「右隻からはありのままの京都の様子が分かる。リアルな京都を見てもらいたい」と話した。
勝興寺展は「平成の大修理」で修復された本坊の公開を記念し開催。後期展は9月24日まで。市美術館、北日本新聞社主催。