海藻を採る長竹さん(左)と池森課長=七尾市能登島祖母ケ浦町

海藻を採る長竹さん(左)と池森課長=七尾市能登島祖母ケ浦町

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能登島の海藻、都内レストラン採用 200種類、料理に個性 移転の料理人が紹介

北國新聞(2018年8月31日)

七尾市能登島の海藻が、国内外の美食家が訪れる都内の高級レストランに採用された。「世界で最も予約が取れない」と言われるデンマークの有名店「NOMA(ノーマ)」のシェフが手掛ける注目店で、海藻の研究会社を通じて、約200種類ある島沿岸の海藻に光があたった。オゴノリ、ミル、ムカデノリなど珍しい海藻が届けられ、同店の料理の独創性を支えており、地元は能登の里海の豊かな食文化を発信する機会になると期待している。
 能登島の海藻を継続的に納入しているのは、東京都千代田区の料理店「INUA(イヌア)」。出版大手のKADOKAWA(同区)が出資し、ノーマの初の支店として今年6月にオープンした。コースの一品として能登島の海藻をメインにした料理を提供している。
 海藻を採り、イヌアへ送っているのは、東京・赤坂から4年前に能登島祖母ケ浦町に移転したフランス料理店「能登島Sans―souci(サンスーシィー)」のソムリエ長竹幸子さん(50)と夫でシェフの俊雄さん(50)だ。二人は能登島で古くから親しまれてきた海藻の食文化を知り、自身の店でも使ってきた。
 ノーマではコースに海藻料理を取り入れていることから、新店のイヌアでも海藻を使うことを希望し、東京の海藻研究会社「海藻研究所」を通じて、今年5月に長竹さんに相談が寄せられた。長竹さんは、石川県水産総合センターの池森貴彦普及指導課長の協力と、能登島祖母ケ浦町の漁業組合の了解を得て、漁業権を持つ俊雄さんとともに海藻を採り、冷蔵郵送を始めた。
 池森課長によると、能登で採取できる約200種の海藻のうち、固くて食べられない3種類を除き、全て食べることができる。かつては、多彩な海藻料理が食卓に並んだが、近年は海藻の知識を持つ人が減り、モズクやワカメなど限られたものになったという。池森課長は「豊富な能登島の海藻があまり食べられず、もったいない。東京の有名店で出されることで、注目を浴びるきっかけになればうれしい」と話した。
 長竹さんによると、イヌアから、もっとたくさんの海藻がほしいという要望が寄せられているが、一部の種類は保存、郵送に適せず、地元でしか味わえないものもある。長竹さんは「一番良いのは、実際に能登島に来て、採れたてを味わってもらうこと。未活用の素晴らしい資源がこの海にはたくさん眠っている」と語った。

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