返り咲きし白い葉が見えるハンカチノキ=8月29日、福井県越前町の福井総合植物園プラントピア

返り咲きし白い葉が見えるハンカチノキ=8月29日、福井県越前町の福井総合植物園プラントピア

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季節外れのハンカチノキの花 福井総合植物園プラントピアでお目見え

福井新聞(2018年8月31日)

 福井県越前町の福井総合植物園プラントピアで、本来5月ごろに開花する「ハンカチノキ」が返り咲きしている。同園は今夏の酷暑と降雨量の少なさが影響したとみており、ハンカチノキのほかにも春に開花する樹木で同様の現象が起きる可能性があるとして園内を注視している。

 ハンカチノキは中国四川省などが原産の落葉高木。白い2枚の「総苞(そうほう)」が球状の花の集合体を包み込むようになっており、ハンカチがつり下がっているように見える。例年ゴールデンウイークに多くの人が観賞に訪れる。

 春に咲く樹木の多くは開花した花がしぼんだ後、実を形成するのと同時に翌年の花芽をつくっていく。松本淳園長によると夏場は本来、枝に生い茂る葉から開花抑制ホルモンが出ていることから開花することはない。今年は酷暑と雨の少なさから幹や枝の中の水分を保護するため、葉からの水の蒸散を防ごうと自己防衛でわざと葉を落としたという。そのため、成長しきっていない小さな花芽が来春を待たずに開いてしまったと松本園長はみている。

 同園にはハンカチノキが4本あり、うち2本が返り咲きしている。同園では数年前にも同様の現象が確認されており「突然変異ではなく、植物の防衛本能によるもの。うちの植物園だけでなく、各地の公園などで他の種類の樹木でも返り咲きがあるかもしれない」と話している。

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