新たに見つかった作品の一つ。白骨温泉(松本市)を描いた可能性があるといい、解明を進めている

新たに見つかった作品の一つ。白骨温泉(松本市)を描いた可能性があるといい、解明を進めている

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丸山晩霞、未公開の14点 東御の記念館、企画展で披露へ

信濃毎日新聞(2018年9月6日)

 東御市祢津(旧祢津村)出身の水彩画家、丸山晩霞(ばんか)(1867〜1942年)の未公開作品14点が5日までに見つかった。丸山は日本の水彩画の歴史をたどる上で重要な人物とされ、同市の丸山晩霞記念館は未公開作品を「長野県にとって重要な文化財」と評価。生誕150周年を記念して10〜11月に開く企画展で紹介する計画だ。

 同館によると、企画展に向けて丸山の作品の情報を集めていたところ、所有していた個人から連絡を受けた。同館学芸員の佐藤聡史さん(57)が鑑定し、いずれも丸山の作品集には載っていない未公開作品と判明した。佐藤さんは「これだけまとまった数の作品が見つかる機会はめったにない」とする。

 同館によると、丸山は農村や田園、山岳風景などを得意とした。特に若い頃に描いた作品は、きめ細かな筆遣いで描かれた秀作が多い。14点のうち1点は、山あいの湯治場を描いたとみられる作品。佐藤さんは、赤く染まった木々が繊細な筆遣いで描かれていることや、サインの特徴から明治20〜30年代の絵と鑑定。「まだ画家として世に出る前のものだが、代表作に数えてもいいくらい素晴らしい絵」とする。浴衣姿の人物や、周囲の山や川の位置関係などから松本市の白骨温泉の可能性があるという。

 他に、地元の東御市八重原の田園風景を描いたとみられる絵などがあった。同館は、各地を旅して絵を描いた丸山の足跡をたどりながら、作品の舞台となった場所の解明を進めている。

 企画展「美しき明治のみづゑ丸山晩霞展」は10月13日〜11月25日。未公開作品を含む水彩画約100点を展示する。

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