腐敗したリンゴやカボチャなどさまざまなモチーフの油彩画が並ぶ会場=北日本新聞ギャラリー

腐敗したリンゴやカボチャなどさまざまなモチーフの油彩画が並ぶ会場=北日本新聞ギャラリー

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内面投影 意欲作24点 越中アートフェスタ大賞記念個展

北日本新聞(2018年9月7日)

 昨年の「越中アートフェスタ2017」平面部門で大賞に選ばれた池田愛花里(あかり)さん(21)=高岡市守護町=の受賞記念展「欲の病人」が6日、北日本新聞ギャラリーで始まった。腐敗したリンゴをモチーフに、欲望があふれる自分の心を表した油彩画などを紹介している。12日まで。

 池田さんは富山大芸術文化学部4年生で、全国公募の国展やグループ展で作品を発表してきた。100~130号など大作を飾る個展は初めて。大学に入学してから現在までに創作した24点を並べ、4年間の成果を伝えている。

 入学から半年後に描いた「何がきれいか」は、生まれ育った岡山県の実家近くで見ていたオオサンショウウオを題材にした。2年時の「あなたは要らない」は、薄暗い物置に並べられたカボチャとぽつんと置かれた椅子で孤独感を表し、3年時に手掛けた越中アートフェスタ大賞受賞作「腐敗、朽ちす」は腐ったリンゴの断面に、自らのネガティブな内面を映し込んだ。妖しげな赤色がにじむリンゴを描き、ことしの国展で入選した「腐乱する性」など近作も並べた。

 会場には初日から美術ファンが足を運び、モチーフの変遷を楽しみながら鑑賞した。池田さんは「卒業制作や今後の作家活動の糧にしたい。どんな作品に心引かれるか感想をいただけたらうれしい」と話している。開場時間は午前10時~午後5時(最終日は午後4時まで)。入場無料。北日本新聞社主催。

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