小諸市懐古園内の市児童遊園地に、蒸しパン店「粉花―このはな―」が開業した。遊園地内で唯一の飲食店で、約1年前までそば店だった平屋の建物を利用している。津市でカフェの営業経験があり、昨年夏に小諸市大久保に移住した店主の一ノ木佳子さんは「私が愛している小諸に愛される店にしたい」と話している。
蒸しパンは、豆乳やカボチャ、シューマイ入りなどの6〜8種類。値段は100〜150円。信州産の地粉を使い、営業日の前日から店内で仕込んでいる。津市のカフェではパンを焼いていたが、「蒸しパンのノスタルジックな雰囲気が遊園地に合う」と考えた。店頭には次男の裕也さん(26)も立っている。
一ノ木さん一家は「森の中で暮らしたい」と移住を考え、昨年夏、気に入った物件があった小諸市に引っ越した。しばらくはゆっくりと過ごすつもりだったが、遊園地内の建物利用の市の公募を知り、「小諸の人と関わりたい」と今年6月に応募した。
8月18日から土曜と日曜限定で営業。来園者や懐古園を散策する人がその場で食べるほか、土産用に購入する人もいるという。季節に応じて蒸しパンの種類を増やす予定だ。一ノ木さんは「遊園地は、みんなが楽しい気持ちで来園する。笑顔が集まる場所にいられて恵まれている」と話し、張り切っている。
店の営業時間は午前10時〜午後4時ごろ。遊園地は12月初旬〜3月中旬は休園。