大学校設立前の準備セミナーで、木の加工に取り組む参加者=2017年9月、南砺市利賀地域

大学校設立前の準備セミナーで、木の加工に取り組む参加者=2017年9月、南砺市利賀地域

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森の守り手育てよう 利賀で「森の大学校」設立

北日本新聞(2018年9月20日)

 南砺市利賀地域で新たな林業の担い手を育てる「TOGA森の大学校」が一般社団法人として設立された。2020年の開校に向け、23日から「森の暮らし塾」と題した講座を始め、木の特性や活用法などを幅広く学んでもらう。

 森の大学校は、森林の多様性を守りながら多面的な恵みを引き出す人材育成を目的とした機関。利賀の地域性に適した持続可能な林業のほか、山菜や実、樹液などの活用を担える幅広い人材育成を目指す。

 利賀地域ふるさと推進協議会や既存の一般社団法人「moribio(モリビオ)森の暮らし研究所」などが短期セミナーなどの試行を重ねながら準備を進め、設立した。代表理事に地元の建設業、野原一司さんが就き、奥敬一富山大准教授らが理事に加わった。

 もともと、廃止されたスノーバレー利賀スキー場のセンターハウスを拠点にしたいと考えていたが、固定資産税の高負担などから見送り、南砺市利賀村百瀬川の多目的活動施設を活用することにした。市から譲渡され、補助金で改修工事を進める。

 20年度の開校に向け、本年度は今月23日から来年3月にかけ、それぞれ1泊2日コースの6講座を開催。奥准教授や県自然博物園ねいの里の専門家らが森林の生態、エネルギーとしての活用策、林産物の多様な利用などについて講義する。

 19年度は年間を通した講座にグレードアップ。受講生に働き場所として農林業の現場などを紹介し、行事参加などを通じて地域に親しんでもらう。

 事務局担当で「森の暮らし研究所」代表理事の江尻美佐子さんは「人工林から天然木への切り替えの可能性など、利賀に適した林業の在り方を探りたい」としている。

 各回の受講料は5千円で、1泊2食分も5千円程度。10月以降の5講座分の受講料は2万円とする。問い合わせは森の大学校、電話0763(68)2177。

■22日にシンポジウム 
 TOGA森の大学校開校に先立つキックオフイベントとして、「TOGA山村創生シンポジウム」が22日、南砺市利賀村上百瀬の利賀大山房で開かれる。

 地域人口分析の専門家で国の有識者会議などの委員を務める藤山浩・持続可能な地域社会総合研究所長が、「源流域に人を取り戻すための戦略」と題して基調講演。パネルディスカッションでは、藤山さんや利賀への移住者らが「バイオマス活用と人づくり」をテーマに意見を交わす。入場無料。北日本新聞社後援。

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