福井県あわら市郷土歴史資料館の企画展「芦原温泉ものがたり~明治に生まれた名湯の軌跡~」(福井新聞社後援)が同館で開かれている。それぞれの旅館の引札や1903(明治36)年の現存最古の芦原温泉の地図を展示。温泉街の歩んだ歴史を垣間見ることができる。11月25日まで。
芦原温泉は1883(同16)年、水田に掘ったかんがい用の井戸から温泉が湧き出したのが始まりとされる。温泉場を開業して3カ月後には組合を設立するなど、当時の関係者の意気込みはすさまじかった。
「引札」は店や商品の宣伝用に配られた広告。トレンドを反映した絵が描かれ、当時の風俗がわかる。地図には舟津、田中々、二面に三つの総湯を囲んで数多くの建物が並び、にぎわっていた様子を見ることができる。
このほか、明治、大正に出していた旅館の年賀状や芦原焼など42点を展示している。