オープン1カ月で早くも1万人が訪れた「トキみ~て」=長岡市寺泊夏戸

オープン1カ月で早くも1万人が訪れた「トキみ~て」=長岡市寺泊夏戸

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「トキみ~て」開館1カ月で来館者1万人 長岡

新潟日報(2018年9月25日)

 長岡市寺泊夏戸のトキ観覧施設「トキみ~て」が、18日でオープンから1カ月となった。来館者数は15日に1万人を超えて年間目標を早くも達成し、好調な滑り出しとなった。今後は新たな観光拠点として周辺地域への波及効果を高められるかが、課題となる。

 「思ったよりも大きい」「羽がうっすらとピンク色できれい」。3連休初日の15日、トキみ~てはトキをじっくりと観察する家族連れらでにぎわった。止まり木でじっとしている時間帯が多いが、給餌の際にドジョウが放たれた池に舞い降り、ついばむ姿が見えると、歓声が上がった。

 市環境政策課によると、20日時点の来館者数は1万3060人。サンプル調査によると、来館者の居住地は長岡市が35%、その他の県内市町村が55%、県外が10%程度だった。

 市は当初、8月18日のオープンから1年間で1万人の来館を見込んでいたが、1カ月弱での達成に「予想外の早さだ」と関係者は口をそろえる。年間目標は2万人に上方修正した。

 好調の要因として市は、開館が子どもの夏休み期間と重なり、天候にも恵まれたことを挙げる。これまで県内では海を渡って佐渡市でしかトキを見ることができなかったが、比較的アクセスの良い長岡市で見られるようになったことも大きいとみられる。

 15日に家族で訪れた長岡市土合1の小学2年の男児(8)は「ドジョウを食べるところを見逃したから、また来たい」と話した。男児の母親(48)も「トキを見るのは初めて。家から近い所で見られるのでありがたい」とほほ笑んだ。

 市は施設を新たな観光拠点とし、寺泊地域の「魚のアメ横」として親しまれる魚の市場通りや、和島地域の道の駅「良寛の里わしま」などとの周遊観光を根付かせたい考えだ。

 寺泊観光協会は、宿泊施設の利用客にトキみ~ての入館券を無料配布する取り組みを始めた。山田栄三郎会長は「問い合わせが多く、新規の観光客も訪れているようだ」と期待を示す。

 ただ、施設への道順を示す案内看板など、観光客を誘導する仕組みづくりはまだこれからだ。長岡市の磯田達伸市長は「周辺地域の期待は大きいが、案内標識が行き届いていないので、早く整備したい」と話す。

 市は10月にも、公開しているトキ4羽の名前を公募する計画で、より親しまれる施設を目指す。環境政策課は「今後はリピーターを増やしていくことも重要だ。新たな取り組みを進め、継続的にPRしていきたい」としている。

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