加工したナシの出来を確かめる窪田さん

加工したナシの出来を確かめる窪田さん

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乾燥加工で食材変身 魚津の餅店が特産品開発

北日本新聞(2018年9月26日)

 魚津市六郎丸の餅店「源七」の窪田祐司さん(27)は今月、食材を乾燥加工するサービス「わらしべ」を始めた。代金の代わりに食材の15%をもらい受け、提供者と同店が乾燥加工を生かした特産品開発をそれぞれ目指す。傷付いた果物も商品化できることから、台風被害を受けた農家の一助になりたいという思いも抱いており、窪田さんは「地元の人たちを笑顔にしたい」と話している。

 窪田さんは魚津の名産を生かした商品を開発しようと、乾燥加工を発案。2016年6月から2年間、さまざまな果物や野菜、魚で試作を重ねた。ナシの甘みが大幅に増し、ブルーベリーは酸味が和らいで優しい味になった。ブリ大根やブラックラーメンなども加工し、パウダーにした。

 同店はリンゴ栽培が盛んな加積地区にあり、窪田さんは昨年、今年と台風の被害を目の当たりにしてきた。現在の乾燥機に入るのはナシの場合は一度に40個程度で、大量の果実は加工できないが「商品化することで少しでも応援になればうれしい」と話す。

 食品ロス削減につながることも評価され、ことし2月には市の「第2回うおづビジネスプランコンテスト」でグランプリを獲得。「わらしべ」は、物々交換を経て幸せをつかむ昔話「わらしべ長者」にちなんで名付けた。

 9月13日に開店した新店舗に、厨房を備えた乾燥加工専用のフリースペースを設けた。誰でも出入りでき、乾燥機材を生かして自由に商品開発に役立ててもらう。窪田さんは「人と人をつなげ、新たなビジネスが生まれる場にしたい」と話している。問い合わせは源七、電話0765(22)4857。

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