アンネ・フランクの写真(奥)や、強制収容所で使われた毒ガスの缶(左手前)などが展示された会場

アンネ・フランクの写真(奥)や、強制収容所で使われた毒ガスの缶(左手前)などが展示された会場

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ユダヤ人虐殺、平和問う 山形村でナチス巡る企画展

信濃毎日新聞(2018年9月29日)

 ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺の実態を知り、平和や人権の大切さを学ぶ「勇気の証言ホロコースト展」が28日、山形村の商業施設アイシティ21で始まった。「アンネの日記」で知られるユダヤ人少女アンネ・フランクや、第2次世界大戦中に「命のビザ」で多くのユダヤ人難民を救った外交官杉原千畝(ちうね)の生き方に光を当てたパネルなど、約130点を展示している。

 ヨーロッパにおけるナチスの台頭、強制収容所でのユダヤ人殺害といった歴史を時系列に沿ってパネルで紹介。30歳だったヒトラーがユダヤ人への憎悪を記した書簡や、杉原が苦悩を経てビザ発給を決断するまでの心情がつづられた手記、アンネが暮らした隠れ家の部屋の写真なども展示する。強制収容所で使われた毒ガスの缶、収容者を打つために使われたむち、ナチスの腕章なども並んでいる。

 幼い子どもと訪れた松本市の加藤智子さん(39)は「ユダヤ人の小さな子の命が多く奪われ、心が痛い。この子にも将来、歴史を学んでほしい」。松本市の主婦(69)は「人間は悪魔にも天使にもなれる。それは私たちも同じだと思う」と涙ぐんだ。

 創価大などの実行委員会が主催。実行委は「ホロコーストの歴史が、今を生きる私たちに投げかける問いについて考えてもらいたい」としている。10月2日までの午前10時〜午後8時(最終日は午後5時まで)。入場無料。

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