毎年秋に境内の紅葉をライトアップしている諏訪市と茅野市の三つの寺が初めて連携し、27日から11月11日までライトアップイベント「お殿様が愛した諏訪紅葉三山めぐり。」を開く。いずれも高島藩にゆかりがあり、紅葉の名所という共通点がある。紅葉をあしらった期間限定の御朱印の台紙や、参拝者が写経した和紙を張る灯籠作り体験なども準備しており「地域に貢献しつつ、寺に親しむ人を増やしたい」としている。
三つの寺は諏訪市湯の脇1の温泉寺、同市四賀桑原の仏法紹隆寺、茅野市玉川穴山の長円寺。温泉寺と長円寺はカエデ、仏法紹隆寺はイチョウ(市天然記念物)で知られる。今回は仏法紹隆寺の岩崎宥全(ゆうぜん)副住職(40)が「一緒に紅葉のイベントを」と呼び掛けて実現。御朱印の台紙には、温泉寺と長円寺はカエデ、仏法紹隆寺にはイチョウの葉をあしらった。写経した和紙を張る灯籠は「写経灯籠」と名付け、参道などに並べるイベントを行う。
温泉寺は旧高島藩主の菩提(ぼだい)寺、仏法紹隆寺は藩の祈願寺で、長円寺は2代藩主の諏訪忠恒が開いた。各寺はイベントを通じてこうした歴史にも触れられるとPRしており、温泉寺の瀧玄浩(げんこう)副住職(45)は「紅葉を見て回り、気持ちに安らぎを持ってほしい」と話している。
ライトアップは期間中の午後6〜9時で無料で観賞できる。御朱印は奉納料300円、写経灯籠は同800円(瑠璃石=ラピスラズリ=付き)。11月3日夜は、温泉寺で副住職たちと参加者が車座で語り合う催しも計画している。