台湾の料理人や仕入れ業者らでつくる「中華日式料理発展協会」の5人は2日、県内で本場の和食を学ぶ研修をスタートさせた。県が台湾の要望を受けて始まった取り組みは今年で3年目となる。参加者は5日まで滞在し、料理店で技術習得に励むほか、加賀野菜の畑や市場を巡り、石川の食文化に触れる。
研修には20~50代の協会役員や現地料理店のオーナーシェフらが参加した。2日は金沢市笠舞2丁目の加賀料理八百辰で浅香敏泰社長からサケの三枚おろしや中骨を揚げたフレークの調理法を学んだ。
3年連続で研修を受け入れた浅香社長によると、台湾で「日式料理」と呼ばれる和食は現地の好みにアレンジされ、年々人気が高まっている。協会理事の簡(かん)榮(えい)伸(しん)さん(43)は「本場の和食の再現に向けて、石川の食材を調達していくことも考えたい」と話した。
一行は金沢市中央卸売市場や近江町市場も見学した。3日以降は五郎島金時や加賀れんこんの畑、加賀市の橋立漁港で定置網の水揚げを視察する。
研修は一昨年5月に台北市で県が「台湾版百万石マルシェ」を開催したことを縁に毎年行われている。