宮田村産のブドウを使ったワイン「紫輝(しき)」の仕込みが5日、本坊酒造(鹿児島市)が村内に構えるマルス信州蒸溜(じょうりゅう)所で始まった。ヤマブドウと赤ワイン用ブドウを交配した「ヤマソービニオン」12トンを4日間かけて仕込み、720ミリリットル入りを1万本製造する。12月上旬に発売予定だ。
紫輝は、村や農家などでつくる「中央アルプス『山ぶどうの里』づくり推進会議」が1999年から製造。醸造責任者の武井浩幸さん(44)によると、今年は7、8月の天候が良く生育も順調で、糖度は例年並み。「酸味が少なくすっきりした飲み口になると期待している」と話した。
同蒸溜所でこの日行われた仕込み式には、小田切康彦村長や折田浩之所長(57)ら約30人が出席。ヤマソービニオンを次々と破砕機に入れ、上質なワインの完成を祈った。小田切村長は「紫輝は村の6次産業の柱。日本中に発信したい」とあいさつした。