「富富富」の店頭販売が始まり、早速買い求める客ら=大阪屋ショップ秋吉店

「富富富」の店頭販売が始まり、早速買い求める客ら=大阪屋ショップ秋吉店

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「富富富」全国一斉発売 取扱店県内外3000超に

北日本新聞(2018年10月12日)

 富山米の新品種「富富富(ふふふ)」が11日、全国で一斉に発売された。期待の新品種とあって消費者の関心は高く、県内のスーパーでは2キロ入りの袋が次々に売れた。県は都内でデビュー記念のイベントを開き、「コシヒカリをしのぐ」と魅力をPRした。全農県本部によると、初日の販売店舗は県内外で約1600を数え、今後3000以上に増える見込み。米どころ富山の「自信作」が国内に広く発信される。

 県内のスーパーや百貨店では、2キロ入りの袋が税込み1080円~1200円ほどで並んだ。おいしさを実感してもらうため、試食イベントを企画した店舗もあった。

 スーパーの大阪屋ショップ秋吉店(富山市秋吉)で、炊きたてを試食した富山市石金の主婦、結城和子さん(70)は「心待ちにしていた。白米だけで食べるのは苦手だけど、富富富はそのままでもおいしい」と笑顔を見せた。孫に贈る分と、自宅用と合わせて3袋を購入した。同店では午後5時までに500袋以上が売れ、中には1人で50袋を買い求める客もいたという。

 アルビス(射水市流通センター水戸田・大門)の各店舗でも複数の袋を購入する客は多く、「売れ行きは良い」としている。

 東京の日本橋三越本店で開かれた記念イベントでは、石井隆一知事と伊藤孝邦県JA中央会長、細田勝二全農県本部運営委員会長らが2合(300グラム)パックを、富富富にちなみ先着222人の買い物客にプレゼントした。知事は「うま味、甘みが強く、食べたら『ふふふ』と幸せな気持ちになる」と富山が生んだ新品種の魅力をトップセールスした。隣接する県のアンテナショップ「日本橋とやま館」でもイベントが開かれ、開館前には発売を待ち望む約30人が列を作った。

 富富富は今年、約2500トンが収穫され、県内と県外に半分ずつ流通する見通し。県内では初日、スーパー約150店舗、米穀店やJAの直売所など約50店舗で販売された。県外は首都圏が約700、中京が650、関西が40の店舗に並んだ。商品の準備が整い次第、取扱店はさらに拡大する見通し。

 県は12月にかけて、首都圏を中心に多彩なイベントを企画している。切れ目のないプロモーションで、新品種のブランド力を高める。

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