「富富富」の2キロ入り袋を手に取る買い物客=富山大和

「富富富」の2キロ入り袋を手に取る買い物客=富山大和

富山県 特産

「富富富」出足快調 精米工場フル稼働

北日本新聞(2018年10月13日)

 全国で11日から販売が始まった富山米の新品種「富富富(ふふふ)」は、上々のスタートを切った。店頭に並んだ2キロ袋には客足が絶えず、初日に県内の全店舗で計1万袋以上を売り上げたスーパーもあった。次々に舞い込む注文に、精米工場はフル稼働。関係者は予想を上回る人気を歓迎しつつ、品切れにならないよう気を配っている。

 富山大和は、発売日に600袋を販売した。開店時に店頭に置いた200袋は1時間もしないうちに無くなり、2度にわたって追加した。吉澤勉販売促進部長は「百貨店でコメを買う人は普段そんなにいない。これほど売れるとは思わなかった」と驚く。販売2日目の12日も、客足が途切れることはなかったという。

 大阪屋ショップ(富山市赤田)は、系列店を含む県内の全38店舗で初日に計1万3千袋を売り上げた。「予想を3割ほど上回るペース」と説明する。

 県いきいき物産(富山市新富町)はCiC内の物産店「ととやま」に加え、インターネットでも販売を開始。11日は県外から約50件の注文があったといい、「テレビCMを見て検索した人が増えたのかもしれない」と推測する。

 予想以上の売れ行きに、販売店は商品の確保に懸命だ。アルビス(射水市流通センター水戸田・大門)は「絶対に欠品が起きないよう、卸売業者と緊密に連携している」と話す。

 全農県本部の子会社「JAライフ富山」の精米工場(富山市金山新)は、発売日までの納入分として県内外に120トンを出荷したのもつかの間、さらに100トン以上の注文が寄せられている。前康彦米穀事業部長は「ありがたい話だが、作業が追い付かない」とうれしい悲鳴を上げる。

 県と全農県本部によると、初日に1390店だった県外の取扱店舗は、今後3150まで増える見通し。県内では飲食店での使用も順次始まる予定で、新品種の需要はさらに高まりそうだ。

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