しなの鉄道(上田市)は来年1、2月、北しなの線の長野駅(長野市)―黒姫駅(信濃町)間で、沿線蔵元の日本酒が楽しめる観光列車「ろくもん」を運行する。豪雪地帯の風景を誘客に生かし、通勤・通学利用だけでは経営が厳しい路線へのてこ入れを図る狙い。
ろくもんは2016年に軽井沢駅―黒姫駅間で運行。今回は長野以北に限定して魅力の発信に力を入れ、長野市や小布施町などにある三つの蔵元の女性杜氏(とうじ)が仕込んだ酒を振る舞う。スキー客に電車の利用を促すきっかけにもしたいという。24日は報道関係者向けに試乗会を開催。玉木淳社長は「沿線の観光資源を開発し、路線を残すためのトライアル(試行)だ」と話した。
運行は1月20日と2月17日。午後1時46分に長野駅を出発し、黒姫駅を折り返して約2時間半かけて戻る。車内で日本料理店「鈴花」(小布施町)の料理を提供する「食事付きプラン」と、弁当を提供する「乗車プラン」がある。問い合わせは、ろくもん予約センター(電話0268・29・0069)へ。