石碑を除幕する関係者

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柳田國男の足跡後世に 城端、募金で文学碑完成

北日本新聞(2018年11月5日)

 南砺市城端地域が「越中の小京都」と呼ばれるきっかけをつくったとされる民俗学者、柳田國男(1875~1962年)の文学碑の除幕式が4日、同市の城端別院善徳寺で行われた。柳田の紀行文を記した旧看板がJR城端駅改修に伴って撤去されたため、地元有志たちが7月から募金活動を実施。新たな文学碑で足跡を後世に伝える。

 1909年に城端を訪問した柳田は、紀行文「木曽より五箇山へ」にまちの様子を記した。「城端は機(はた)の聲(こえ)の町なり 寺々は本堂の扉を開き 聽聞(ちょうもん)の男女傘(かさ)を連ね 市に立ちて甘藷(かんしょ)の苗賣(う)る者多し 麻の暖簾(のれん)京めきたり」。この風情ある一節が、城端が「越中の小京都」と呼ばれる由来になったとされる。

 JR城端駅前には長くこの文章を記した大型の観光看板が建てられていたものの、駅改修工事で撤去された。城端地域には他に柳田の足跡を伝えるモニュメントが無いことから、地元の観光団体や自治振興会、商店会の関係者らで7月に実行委員会を設立。9月末まで募金を呼び掛け、27団体74個人から122万円の協力費を集めた。

 文学碑は縦150センチ、横170センチで、善徳寺の協力を得て山門南側に整備した。地元の書家、山根美幸さんが揮毫(きごう)した。除幕式で実行委員長の河合常晴市観光協会城端支部長が「協力して下さった方々の志と思いを大切にしながら、石碑を守っていく」とあいさつ。餅まきも行われ、住民らも完成を盛大に祝った。

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