茅野市尖石縄文考古館は、9月に県宝に指定された縄文時代中期の土器を紹介する企画展を開いている。県宝に指定された同館所蔵品47点のうち、修復中の1点を除く46点を並べた。12月28日まで。
人の顔をモチーフにした「顔面把手(とって)」と呼ばれる装飾が付いた深鉢形土器や、ランプとして使われたとみられる「釣手(つりて)土器」などを展示。蛇や鳥など動物のような装飾がある物、「双口(そうこう)土器」と呼ばれる二つの土器がくっついたような変わった形の物もある。
同館学芸員の山科哲(あきら)さん(45)は「茅野では国宝土偶だけではなく、特色ある土器も数多く出土している。関心を持ってほしい」と話している。県教委は9月、茅野市など県内の6市5町7村にまたがる縄文土器計158点を「信州の特色ある縄文土器」として県宝に包括指定した。