砺波市表町の老舗宿「すいげつろうホテル」は、館内に最新の電子機器を導入し、"スマート化"を進めている。最新機器を使って、インターネット上の市内の観光映像を壁やふすまに投影しているほか、客室にAI(人工知能)を搭載したスピーカーを設置。利用客からも好評で、高田大(まさる)支配人は「多くの人に喜んでもらいたい」としている。
すいげつろうホテルは1791年に料理屋として創業。料理旅館を経て、1983年にビジネスホテルへと業態を転換した。20年ほど前から他のホテルにはない独自の魅力を出すため、館内に畳を敷いて素足で過ごせるようにしたり、犬と一緒に泊まれる部屋を用意したりしてきた。
1月に、AIで音声による質問や指示に応答する「スマートスピーカー」を客室3部屋に導入。宿泊客はスピーカーに話し掛けることでニュースや天気を確認することができる。10月中旬にはロビーに、高画質のプロジェクターや高音質スピーカーを搭載した最新のライトを設置。インターネット上の映像を壁やふすまに投影し、となみチューリップフェアやとなみ夜高まつりの様子を紹介している。
ねんりんピック富山2018剣道交流大会の期間中には、宿泊中の選手たちが足を止め、大会のライブ動画に見入っていたという。高田支配人は「将来は県内の映像を流しながらガイドをして、お客さんに楽しんでもらいたい」と話している。