坂網を構えてマガモを待つ猟師=15日午後5時10分、加賀市片野町

坂網を構えてマガモを待つ猟師=15日午後5時10分、加賀市片野町

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夕闇、カモ狙う 加賀・伝統の坂網猟 狩猟解禁

北國新聞(2018年11月16日)

 狩猟が解禁となった15日、加賀市の片野鴨池周辺で伝統の「坂網猟(さかあみりょう)」が始まった。穏やかな天気となった初日は猟師19人が夕闇に紛れて狩り場に身を潜め、池からマガモが飛び立つ瞬間を狙って坂網を投じた。
 坂網は逆三角形の網を張ったY字型で、長さ約4メートル、重さ約800~900グラム。江戸期に大聖寺藩が藩士の鍛錬として推奨し、現在は石川県有形民俗文化財となっている。
 大聖寺捕鴨(ほこう)猟区協同組合の39~83歳のメンバーが坂網を投げ上げ、この日は3羽を捕獲した。坂網猟は来年2月15日まで続き、浜坂加寿夫理事長は「12月に入るとカモに脂が乗って、さらに味が良くなる」と話した。
 狩猟期間中、県内ではカワウやマガモなどの鳥類26種、タヌキやキツネなどの獣類20種が日の出から日没まで狩猟できる。
 県自然環境課によると、今季のクマ捕獲数は11日現在24頭で、上限の126頭まで余裕がある。イノシシとニホンジカは猟期が延長され、2月末まで銃猟、3月末まで箱わな猟が可能となる。
 15日時点の狩猟者登録数は前年同期比88人増の1778人となった。警察官が禁猟区での違法な狩猟や猟銃の不正使用を監視した。

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